野球肘から関節の痛みをみていく

出典:『四肢と脊椎の診かた』医歯薬出版株式会社

関節が痛む前に、こわばり・ひきつり・はりがあります。
関節痛は、ほかの関節も関与してます。


スポーツ疾患によくあることなのですが、関節を急に悪くすることはまずありえません。

その前に、関節周辺のこわばり、引きつ・はりり等の症状がわずかでも感じ取れます。気が滞りが経絡経筋に及ぼしたものです。

 また、関節の痛み・違和感が出した後、半年から1年位経過してから、身体のバランスを崩し、新たな別の関節で治りにくい関節痛をおこします。
 足関節、膝関節、股関節、腰部、肩甲関節、肘関節、腕関節と腰部・背部とあと細かな関節の異常が、関節をなりにくくさせています。

パターン的なものもあります。
たとえば、膝痛をおこしてそのあと肘痛、腰痛をおこしてそのあと肘痛とか、それで肘関節痛がなかなか良くならないことがあります。

 わずかな症状を発見して、調整をできれば異常を長引かせることはありません。
 シティーアスリートは、このわずかな症状、こわばり、ひきつりを気づかずに放置し悪化させてしまうケースがよくあります。

 東洋医学的に考えると、関節は開闔(かいごう)の枢(すう)が関与していて少陽の調整が必要となります。

 関節を取り巻く筋肉・筋腱を見ていくと、肝は筋腱に関与し、筋肉は脾が関与し、その筋肉を養うためには、気血津液が必要となります。

 関節の動きをスムーズに行うだけなら少陽、筋腱に問題があれば肝、筋肉自体が養われなければ脾、オーバーワークになれば肝もしくは脾、骨の形状に意識すれば腎と藏府だけでもいろいろ考えれます。

 さらに、気血水の考え方、冷えが原因でなっているか、熱が原因でなっているのか?
 様々な鑑別の仕方があります。これらを改めて、シティーアスリートの為のスポーツ鍼灸として考えていきたいと思います。

 では、これから、野球肘を紹介させていただきます。
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