くさにわとこの採集

0820ソクズ花
0820ソクズ1



8月20日は、旧暦の7月7日にあたります。
王不留行散(おうふるぎょうさん)という漢方薬に入っている生薬の採集の日となります。

生薬の中でも採集日を事細かく決められている生薬ひとつでです。
どうやって決めたんでしょうね不思議でなりません。



20日は生憎の天気でしたが雨が止んだので、畑で刈り取ってきたものを葉だけに取り除いて今日から100日間陰干しをします。

王不留行散というお薬はいまでは流通していないお薬ですが、諸々の刃物のによる傷、たとえば手術の傷口の回復がうまくいったり、金瘡(きんそう)刃物による傷、突き傷、割き傷など、にはとてもよく効きます。

あと、血にかかわるもの、筋骨の損傷、妊娠後の諸々の病の予防など、かなり応用範囲がひろい漢方薬です。

祖師谷の大先生の薬草園から分けていただいたものですが大分増えてきたので、ご希望の方は着払いでお分けいたしますよ。
日陰に植えておけばグングンと育ちますから、育てるのは簡単です。

また、ふしぐろをお持ち方は分けてください。近畿圏内で自生している処をご存知の方いませんか?

陸英は味は苦寒、骨間の痺、四肢の痙攣(けいれん)と疼痛、だるい痛み、膝の寒痛、陰痿、短気不足、脚腫を主どるとあります。
味は苦寒なのに、痺(ひ:リウマチ様の症状)、冷やした膝の痛み、陰痿(インポテンツ)に効果があるとは、面白いですね。
朴庵先生のみたては、すごいですね。臨床応用が広がると思います。

本経に曰く陸英味苦寒、骨間の諸痺四肢の拘攣疼、膝の寒痛、陰痿、短気不足、(月卻)腫を主どると。ボク曰くは味苦寒血脈を調へ熱を去りよく断たれたるを続け絶したるを通ずる効あるようなり。
 王不留行散中に配伍せらる。

 効用の追加、別録に曰く味酸温有毒、主治は風身癢湿痺浴湯を作すべしとあり、蘇恭は陸英ととは一物なりと言ひ、馬志寇、宗爽は二物は別なりと云、併し時珍さんは陸英は一物なりと断じたるに従ひ効用は陸英の効を以てしたり。

責:姫路市山下針灸房 山下雄司