内証からくる病であっても、陰陽が和すれば病は愈える例。
娘の内証発熱を解説させていただきます。
これからの季節にあらわれやすい発熱です。
原因は、これからの季節は肝蔵の機能が高ぶりやすくなり、このためにほかの内臓の機能が停滞してきます。肺藏に影響すれば発熱・鼻炎・ぜんそくなどのアレルギー、胃腸(脾藏・胃府・大腸府)に影響すれば胃炎・胃潰瘍・下利などを起こす場合があります。
今回はすぐに処置をおこなったので、短時間で快方に向かいました。
朝の時点で発熱があるのに施術を行なっていないのは、脉が1息4至となり通常の範囲に収まっているため、体調がよくなると判断をしたものである。※
まだ、処置後2時間程度で治せない。
どうしても4時間くらいはかかってしまう。日々精進。
経過
夜9時半就寝前に発熱37.3度ある。倦怠感、風邪の症状なし。
脉1息5至弦脉。
術者の爪で百会・手の井穴をはじくようにこする。
翌未明3時
体温上昇、38.3度、治療を再開する。
脉1息7至滑大。
百会・手の井穴・太衝・照海。
銀鍼にて30分おきに3回おこなう。
脉1息5~6至、滑大脉の消失、弦脉となり、回復の様子を見る。
翌朝7時前
発熱37.5度とやや減少しているのみ。元気な様子である。
脉1息4至少しく弦脉となる、処置は行わず。
同日 8時
検温、36.8度となり、平熱に戻り元気に遠足にでかけていきました。
同日17時
疲れをだすことなく、平熱で、緩解とみる。
参考:『方術説話』第2巻
凡病、若発汗、若吐、若下、若亡血、亡津液、陰陽自和者、必自愈。
第28条『弁太陽病脉証并治中第六』
※結果には個人差があり、効果効能を保証するものではありません。
姫路市の鍼灸院、山下針灸房