朝の1杯のコーヒーよりも梅醤番茶は価値がある。

疲労回復、胃腸強化(腹痛、血液浄化、冷え性、かぜ、神経痛、貧血、低血圧、下痢、頻脈、動機)に。梅醤番茶は陰性の症状全般に対してすばらしい即効性があります。これは中に入っている梅干しとしょうゆ、ショウガ、番茶の有効成分が相乗的に働くからです。

梅醤番茶ってなに?

梅醤番茶(うめしょうばんちゃ)は、胃腸の調子がどうもおかしい、下利、疲れやすい、冷え性、風邪予防、夏バテ解消、二日酔い、虚弱な人の体質改善、花粉症の鼻炎などに効くとされている昔ながらのお茶のことです。実に不思議なくらいに即効性を発揮する手当法です。 針灸房では、救急療法として一時的に脾胃に弱った方にも応用しています。 これからの季節、熱中症の予防にもよろしいですよ。

作り方

1. 梅干し1個を湯呑に入れる。
2. 湯呑の中で梅肉をしっかり潰す。
3. 醤油を小さじ一杯を加え、更にしっかり練る。
4. おろし生姜を2滴加える。
5. 熱い番茶を注いでかき回して、お召し上がりください。
順番は大事なので守ってください。

飲み方は?

空腹時や食前に飲む。 子供には、4~5倍に薄めたものがよい。
味加減は、薄くしたり、濃くしたりと本人がおいしいと感じるように調整してもよい。

中止するときは

味が変わったり、飲みづらくなります。その時は塩分が多くなった時なので中止します。

加減法

ひどい下痢は、葛を加える。
咳が出る場合は、レンコン節末を加える。
結石のたぐいのひどい痛みは、だいこんおろしをくわえる。

注意

塩分が多いので、ご自分の体質、健康状態をみてからにしましょう。
というのが一般的ですが、針灸房では腎臓の働き強化には塩分は必要だと考えています。

なぜ体が温まるの?

梅干しのクエン酸、生姜、醤油、番茶には、体を温める作用があります。

血圧が心配?

お醤油のニコチアナミンは血圧を上げる酵素を阻害し、メラノイジンにも血圧降下作用があります。 さらに、醤油はカリウムやマグネシウムが豊富に含まれ、高血圧につながる塩分を体外に排出する働きを促進する作用もあります。

薬嚢

生姜 本経に曰く、味辛温、胸満逆上気を主り中を温め血を止め汗を出し風湿痺を逐い腸辟下痢を主る。生なる物尤も良し久服すれば息気を主り神明に通ずと。乾姜は深きを温むる効あり、故に厥を回し下利を止め嘔を治す。 ボク曰く生姜味辛温、気を扶け外を実す。これ生姜の発汗薬に多く用いらるる所以なり。

梅実 本経に曰く梅実味酸平、気を下し熱煩満を除き心を安んじ肢體痛偏枯不仁死肌を主どり青黒痣悪肉を去ると。ボク曰く烏梅味酸平、停滞を収め内外を通ず、故に膚の冷え手足の寒を治す。 3年以上漬けた梅干はアミグダリンという抗癌物質ができ、”三毒(水の毒、血の毒、食の毒)消す”と言われています。

参考文献:手当て法~おばあちゃんの知恵~ 正食出版 『新古方薬嚢』荒木性次著

姫路市の鍼灸院、山下針灸房