鍼灸施術0021 げっぷが止まらない アップしました。

鍼灸施術0021 げっぷがとまらない。
をアップしました。

参考までに、『中医診断と治療』噫気を整理してみました。

今回の、鍼灸施術0021は、全部にあてはまる要因はありますが、体表観察を中心として治療法を導いていきました。

曖気(あいき)

俗にいう、げっぷのことである。
『素問』では曖(あい)、『傷寒論』では噫気と称しており、『景岳全書・雑証謨』には「噫は、飮食の息にて、すなわち?気なり」とある。
噫気と「吃逆(きつぎゃく)」とは異なり、噫気は音が沈んで長く胃から上逆するのに対し、吃逆は「しゃっくり」で音が短く、咽喉から発し横隔膜の痙攣である。

弁証

1.食滞
2.肝気犯胃・肝胃不和
3.脾胃気虚

鑑別

1.食滞と肝気犯胃
どちらも実証ではあるが、原因が飮食によるものと情志によるものの違い。
食滞の噫気は、飮食の不節制により食物が中焦に停滞し、胃気が上逆して発生する。
特徴は、濁音で酸臭のある噫気・胸がつかえて苦しい、食欲不振、酸臭や腐臭のある大便などの傷食の症状がみられる。
肝気犯胃の噫気は、悩みや怒りなどによって肝気欝結となり、肝気が横逆して胃を犯し、胃気が上逆して発生する。
特徴は、頻繁な音が高い噫気・胸苦しい・胸肋部の鈍痛・脈が弦などの肝気欝結・胃失和降の症状を呈する。
治法は、食滞は消食導滞・理気和中、肝気犯胃は疏肝理気・降逆和胃となる。

2.脾胃気虚
虚弱体質、病後の失調などにより、脾胃気虚となって受納・運化が損なわれ、胃気不和となって発生する。

3.三証の鑑別
 食滞は傷食の既往が、肝気犯胃では精神情緒の抑ウツが、脾胃気虚では、慢性病による体力の消耗がみられる。
 食滞・肝欝は実証であり噫気の音は高く、肝胃気虚は虚証で噫気の音が低く力がない。
 
整理:中医診断と治療